ローコード、インパクト大
先進的な企業が、より多くの強力なエンタープライズ・アプリをコーディングと時間を削減しながら作成する方法をご覧ください。ローコードを使ってお客様とそのチームが実際に構築できるものは何でしょうか? 簡単に言うと、「何もかも」です。顧客とのやり取りをデジタル化するオンライン・ポータル、プロセス改善アプリ、新しい基幹システム開発など、ローコードのユースケースをここで紹介します。
ウェブベースのカスタマー・ポータル
ウェブベースのポータルは、セルフサービス・エクスペリエンスを提供するための優れたデジタルツールです。顧客は、サービスの検索、請求書の支払い、見積りの取得などの日常的な業務を、お客様に実際に話しかけることなく行えます!企業にとってポータルは、一貫したカスタマー・エクスペリエンスを提供し、新たな収益源を追加するコスト効率が高い方法です。その価値にもかかわらず、多くの企業がカスタマー・ポータルの立ち上げに苦労しています。従来型の開発では時間とリソースがかかり、商用オフザシェルフ(COTS)ソリューションでは独自のニーズに対応するための差別化ができません。ローコードでは、こうした悩みを解決できます。ビジネス部門とIT部門の開発者が協力し、従来の開発期間の何分の1かの短時間で、エンドユーザー向けのユーザー・インターフェース(UI)を備えたカスタマー・ポータルを提供できます。さらに、企業は一度インターフェースを構築すれば、異なる用途やデバイスで何度でも再利用できます。廃棄物処理会社のSuez社は、Mendixプラットフォームを利用して、顧客向けのeコマース・ポータルを構築しました


基幹システム
最新の基幹システムにより、企業は顧客や社員の好みに合わせて迅速に行動し、新しいビジネス環境に適応し、ビジネスの成長に合わせて簡単に拡張できます。企業は、最新の基幹システムを構築する場合、2つの選択肢しかないと考えがちです。
- 第1の選択肢: 最新の商用オフザシェルフ(COTS)に投資し、さらにそれをカスタマイズするために投資する。
- 第2の選択肢: 従来のコーディングで、既存のレガシーシステムを大幅に更新または自社内で再構築する。どちらの方法も、コストと時間がかかり、高いスキルのある人材が必要となり、またサイロ化されたIT部門の中で開発されるため、事業が失敗するリスクがあります。しかし、第3の選択肢として、ローコードがあります。
ローコードでは、アプリケーションのライフサイクル全体に、コラボレーションを用いるアジャイルな方法を適用します。このアプローチにより、ビジネス部門とIT部門が協力してプロジェクト失敗のリスクを低減し、ミッションクリティカルなアプリを記録的な速さで提供することが可能になります。成熟したローコード・プラットフォームで構築されたアプリでは、クラウド・ネイティブおよびマルチクラウド・ポータブルがデフォルトです。これらのアプリケーションは、最新のマイクロサービス・アーキテクチャに基づいて構築されているため、容易に拡張でき、安全性が高い上に、ミッションクリティカルな耐障害性による最大限のアップタイムを享受できます。カナダ事業開発銀行(BDC)は、ミッションクリティカルなユースケースであるコア貸付システムをMendixで構築しました。
B2Cモバイルアプリ
モバイルアプリのような新しいセルフサービス・エクスペリエンスに投資することで、顧客満足度を大幅に向上させ、新たな事業収益源を追加することも可能です。多くの場合、スキルがある人材の不足や、さまざまなモバイル・アーキテクチャに対応したバージョンを作る必要性から、企業はモバイルアプリの開発から遠ざかっています。しかし、ローコードを使って、最高のアプリを構築できるとしたらどうでしょうか?しかも、追加コストが不要で、アプリストアからダウンロードしたり、ブラウザで実行したりできるのです。ローコードを使えば、企業が既存の社員を使って、単一のプラットフォームから目的に合ったモバイルアプリを簡単に構築することが可能になります。発達したローコード・プラットフォームでは、ReactNativeフレームワークを活用し、AndroidやiOS向けのネイティブアプリを迅速に構築することができます。保険事業者のVGZ協同組合は、顧客向けのモバイルアプリをMendixプラットフォーム上に構築しました。


モノリスからマイクロサービスへ
62%の企業がマイクロサービスを利用しているか、利用する予定であることから、このサービスが明らかに好まれていることがわかります。マイクロサービスとは、ビジネス機能を中心に構築されたITコンポーネントです。これは独立して実行されますが、疎結合であり、独立してデプロイできます。マイクロサービスを正しく実装すれば、新機能と更新の市場投入までの時間が短縮され、部門横断的なコラボレーション(BizDevOps)が促進されます。しかし、モノリスをマイクロサービスに細分化することは複雑な作業であり、万能なアプローチはありません。ローコード・プラットフォームは、モノリスをより早く廃止するのに役立ちます。企業は、ローコードを利用して、トランザクション型のマイクロサービス・アプリケーションの開発を促進できます。低リスクで高インパクトの機能から始めることで、企業はAPIを使ってモノリスのアプリをローコードベースのマイクロサービスに再設計することができます。企業の中には、Oracle社のように、ローコードを使用して、レガシーデータベースから情報を引き出すことを検討している会社もあります。これは、「マスター・データ・マイクロサービス」と呼ばれます。また、不動産会社のeXp Realty社は、モノリスの基幹業務アプリを、Mendixを使ってマイクロサービスベース・ソリューションとして再構築しました。
新しいサービスとしてのソフトウェア(SaaS)のアプリケーション
多くの企業が顧客に提供する主要なものとは、物理的な製品、サービス、またはその両方の組み合わせです。しかし、今日のデジタル優先の環境では、どの企業もソフトウェア事業を行っています。そこで、長年にわたる業界と顧客に関する情報を活用して、中核の製品やサービスを強化するだけでなく、アドオンまたはスタンドアロン・ソフトウェア・ソリューションとして、商業的にも販売可能な新しいサービスとしてのソフトウェア(SaaS)アプリケーションを構築することを想像してください。ワクワクしませんか?新しいサービスとしてのソフトウェア(SaaS)アプリは、顧客が直面する最も一般的な悩みを解決できます。企業にとって新たな収益源を開拓し、新たな市場の獲得にも貢献します。新しいサービスとしてのソフトウェア(SaaS)アプリの構築には、常に不安が付きまとうことは理解できます。しかし、ローコードを利用すれば、迅速かつ効率的にアプリの構築、テスト、ロールアウトを行うことが可能です。このプラットフォームのコラボレーション機能により、エンドユーザーから、常にフィードバックを直接受け取ることができます。従来の開発と比較して、ローコードは市場投入までの時間が短く、コストを大幅に削減でき、新しいアプリを試すのに最適な環境です。革新的な医療機関であるKermit社は、Mendixプラットフォームを使用して支出管理プラットフォームを構築しました。


モバイル優先のサプライヤー・ポータル
企業のサプライチェーンは、高品質な製品を消費者に届けるために、十分に注油された機械のように機能する必要があります。しかし、一皮むけば、スプレッドシート、異種システム、不正確なデータ、ばるかに手作業の多いサプライヤー管理プロセスといった厄介な問題に足を取られることになるのです。ウェブベースのサプライヤー・ポータルは、こうしたサプライチェーンの一般的な非効率性に対する優れたソリューションを提供します。しかし、現場からの即時の報告が必要な作業では、ウェブベースのポータルでは物足りなく感じるでしょう。例えば、最新の原材料の出荷個数を数えるオペレーターは、オフィスに戻ってコンピューターでポータルを起動するよりも、モバイルアプリで在庫数を入力できれば助かるはずです。または、携帯電話のカメラを使って、不良の製品ロットのQRコードを読み取り、基幹システムに自動的に登録できるなら助かるでしょう。アプリケーションのライフサイクル全体を一元管理するローコード・プラットフォームでは、エンドユーザー向けのユーザー・インターフェース(UI)を備えたiOSやAndroid向けのモバイル優先のサプライヤーポータルを簡単に構築できます。その代わりに、企業はブラウザベースのプログレッシブ・ウェブ・アプリケーション(PWA)を構築することも可能です。コンポーネントの再利用性が高いため、企業はサプライヤー・アプリのコンポーネントを再利用して、eコマース・ポータルなどの他の隣接アプリをスピンオフさせることができます。オランダの財布メーカーSecrid社は、Mendixのローコード・プラットフォームでモバイル・サプライヤー・ポータルを構築しました。
IoT対応スマートアプリ
IoT対応のビジネス・ソリューションは、社内の業務効率を高め、顧客エンゲージメントを向上させます。モノのインターネット(IoT)のメリットを認識した企業は、IoT対応の新しい機能を提供する方法を積極的に模索しています。モノのインターネット(IoT)アプリは複雑です。データを収集するセンサー、通信機器、自動車などのモノのインターネット(IoT)のエンドポイントに始まり、多くの異種システム間の統合が必要です。このデータは、単体ではそれほど意味がありません。Mindsphere、IBM Watson IoT、AWS IoTなどのプラットフォームが提供するモノのインターネット(IoT)のソフトウェアは、エンドポイントからのデータを処理および分析します。また、IoTサービスを利用・公開するためのAPIも提供しています。既存の開発者ならば、ローコードを使用して、モノのインターネット(IoT)のプラットフォームとシームレスに統合し、ウェブまたはモバイルアプリを構築することができ、そのIoTデータをエンドユーザーの利用に適した実用的なインサイトに変換します。さらに、IoTアプリを企業システムや気象または交通などのサードパーティ・サービスと簡単に統合して、より詳細な情報を提供したり、天気の変化によって一定の気温に達したらエアコンをつけるといった物理的なアクションを起こしたりすることも可能です。栽培用ライトシステムの世界的なプロバイダーであるHortilux社は、Mendixのローコードを使用してIoT対応アプリを構築しました


予算要求・承認アプリ
紙またはスプレッドシートを使った予算承認プロセスでは、間違いが起こりやすく、時間がかかる上に、透明性に欠けます。IBM Notes、Domino、Oracleなどのレガシーシステム上に構築されたプロセスには、独自の一連の問題が存在します。つまり、ユーザー・インターフェースが複雑で、多くの情報を入力するフォームがあるため、スマートフォンやタブレットでは使いにくいのが一般的です。バックエンドのITにとって困難な問題は、プロセスにおける新しいビジネスの変化に対応するためにシステムを迅速に更新すること、またユーザー数の増加に伴ってシステムを拡張することです。ローコードを使えば、専門開発者とビジネス開発者に、速度、柔軟性、コラボレーション・ツールが付与され、エンドツーエンドの資金要求および承認プロセスを単一のプラットフォーム上でデジタル化できます。ユーザーは、複数のデバイスからアクセスでき、反応が速いエンドユーザー向けのユーザー・インターフェース(UI)を備えたアプリを入手できます。IT部門は、このアプリをSAP Financeなどのエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)システムと統合して、会計予算と資本要求を照合できます。さらに、IT部門がローコードでアプリを保守し、頻繁に更新することも容易です。クラウドネイティブ・アーキテクチャにより、ビジネス需要に応じたアプリの拡張が容易になります。自動車技術のリーダーであるContinental社は、Mendixプラットフォームを活用して、資本要求システムを刷新しました。Continental社のストーリーを読む。